イスラムの国でもアルコールをせがむニッポンのオヤジ

ある家電製品がリコールとなり、すでに世界中に流れていた 当該製品を各国で修理・再生するプロジェクトが発足した。 「君、どこの国でもいいだろ?」私の上司が言った。 「はい。非常事態ですから」 「じゃあ、中近東でもいいか?」 「ウゲッ!まじっすか?…

インド人の摩訶不思議なお客様

「大至急ガス代の見積もりが欲しい!!!」 と携帯にメッセージが残されていた。 私がばら撒いたビラを見て、数日前に突然問い合わせをしてきた インド人女性だった。 発信時刻を見ると、2:30AM 自宅がガス爆発したか、せめてガスが止まったならともかく…

お客様はインド人

シドニーの小売店のドアを片っ端から叩いた。 しかし50店くらいに飛び込み営業したものの格安のガスに興味を持ち、 契約書にサインする人は皆無。 日も暮れたため、諦めて帰宅しようとしたその刹那、私は携帯に留守電が残って いることに気付いた。 「もし…

私の上司は中国人

私の上司は30代中盤くらいの眼鏡をかけた中国人。 顔は道頓堀のくいだおれ太郎に似ている。 英語が非常に流暢なので、すくなくともオーストラリアの大学を 卒業しているに違いない。あるいは移民二世か三世で こちら育ちかもしれない。 営業取締役だけあり…

海外でセールスマンになる

私はオーストラリア・シドニーの現地企業に採用され、 セールスの仕事をすることになった。 ガスの販売員である。 日系企業の中で海外勤務をした経験はあるが、現地企業で働く のはこれが初めてである。 勤務日は月曜日から金曜日までだが、会社に出勤するの…

インド本

インドに旅立つ前にインド本を読む。あるいはインド本を読んで インドに興味を持つようになった。それを読む理由は、人それぞれに 違いない。私の場合は、初めにインドに行きたいという願望があり、 インド本を読むことでその願望がさらに膨らみ、最終的にイ…

インドでビジネス(後編)魑魅魍魎の世界

部下のタルンが私の席に駆け込んできた。 「グプタ販促部長が僕と先輩サルタックのことを名指しにして、いつも二人で 同じ仕事をしているとマハジャン常務に苦言を呈したようです」 「どうしてそれを知ったんだい?」 「マハジャン常務がサルを個室に呼び出…

I WANT TO SPEAK ENGLISH ! 和製英語でなにが悪い!

笑福天「今日は日本からの出張者をお出迎えだね」 亀丸「出張者と言うか、玉木社長だよ」 笑福天「もしかしてプーケット島でオカマを買って、ロスの空港で迷子に なった人?」 亀丸「そうだよ」 笑福天「日本人でもスケールの大きい人がいるもんだなあ。グロ…

インドで働く(前編)

インドの会社組織が複雑なことといったらなかった。 どんな職場であれ、仕事がめくるめく細分化され、多層な階層が設けられて いる。今では法的に存在しないはずの(無数の)カーストが未だに会社組織に 根を張っているかのようだ。 私は自分の荷物の運搬も…

インドでビジネス

多くの企業にとって、インドは経済成長が著しいとは言え、依然として 未知の国である。とりわけ新規事業を起こす場合には、マーケットの特性や 動向を一から確認していかなければならない。 私は主要都市を巡回しながら、電気製品のユーザー、流通、競合状況…

インドの分業体制

インドはとにかく人が多い。どこに行っても人、人、人。 そして人が多い分、分業体制が徹底しており、仕事が細分化されている。 その様子はカースト制度を彷彿とさせる。 会社に行っても日本でのように何から何まで自分ひとりでこなす 必要はない。食堂には…

インド中産者階級の人々の暮らし

4代目ドライバーの仕事は正確で無駄がなかった。時間を厳守する上、 道をよく知っていた。もしも道に迷った場合には、すぐに車を止めて人に尋ね、 空き時間があればガソリンを満タンにしておくのが彼のスタイルだった。 運転だけでなく雑多な仕事も請け負っ…

インド市場の攻略!ワイルドさを取り戻せ!

インドに1週間滞在となれば、日本人出張者のうち8割程度が下痢などの 体調不良をきたす。高級ホテルに宿泊し、連日日本食を食べていても、 である。 なぜか?私の分析では、たぶんに精神的なものに起因している。 かつての私もそうだったが、生のインドに…

忘却症と企業コンプライアンスの両立について

自慢ではないが、私は忘れ物をすることが多い。 電車に傘を忘れたり、買ったばかりの本をレジで受け取るのを忘れることは 言うまでもなく、成田空港に向かったもののパスポートを自宅に忘れたり (実際パスポートは、自宅近くのセブンイレブンのコピー機の中…

インドのお抱え運転手「ミスター・スカイダブ」

外人相手のインド人私設ドライバーの月給は、八千ルピー(一万六千円) 程度であるが、低賃金の割りに肉体的に過酷な仕事である。 たとえば、朝八時に顧客を自宅前でピックアップした後、夜八時に彼が会社 から出てくるまで、ずっと会社の目の前で待機してい…

インドのお抱え運転手「ミスター・カルシン」

住環境が整うと同時に、専属の運転手が決まった。 初代のおしゃべり屋さんは、三日間張り切って仕事をしていたが、四日目の 朝以降、待てど暮らせど姿を現すことはなかった。 ロシア人のお姉さん方がいるという夜の店に連れて行くという彼の誘いに私が 応じ…

コルカタ旅情・カーリー寺院

コルカタの夜は、カルカッタと呼ばれていた昔と同じ夜だった。喧騒止まぬ夜。 安宿のベッドに身を横たえ、目を閉じ、耳を澄ましていると、室外のざわめきが ひしひしと身に迫ってくる。上階から聞こえる足音。隣室の扉の ドッタン、バッタン。突然、室内電話…

シドニーでもっとも美しい景色

シドニー暦6年の私であるが、シドニーでもっとも美しい景色は、 マンリーからフェリーに乗ってシドニー中心街にあるサーキュラーキー(波止場) に向かう船内から見る「夜景」であるように思う。 これまで日本から来客がある度、(よほどウェルカムでない人…

インド・エローラ遺跡

アジャンタの前期窟が紀元前1世紀頃、後期窟が紀元5世紀に開かれた から、756年に工事着工されたエローラはその弟分にあたると言える。 アジャンタが仏教遺跡群であるのに対して、完成に1世紀以上も要した エローラにはヒンズー教と仏教とジャイナ教の…

チェンナイ旅情

一度旅したことのある思い出の土地を時を隔てて再び訪れる味わいは、 初めての土地を旅する刺激的な味わいとは別のものである。 当時の街や人の姿や空気や臭いが遠い昔の自分の姿と重なって、郷愁と共に、 再び目の前に立ち上がるのだ。 あの時以来、私の人…

六本木のガイジンキラー

ところはオーストラリア。 私が職場でパソコンに向かって仕事をしていると、ブライアンがやってきた。 「ちょっといい?相談があるんだけど・・・」 「そんな顔して、どうしたんだよ」 ラグビー選手のような大きな体格にも関わらず、金髪でブルーアイのブラ…

IT大国インドでインターネット接続

グルガオンの自宅でノートパソコンをネット回線につなぐことにした。 一人目の中年男は約束の時間に二時間遅れでやって来たが、あっという間に 壁工事を終えると「もうすぐ別の人間がお宅を伺いに来ます」と言い残して 帰ってしまった。 二人目の小僧はそれ…

ホテルパラゴン

世界の奥地はともかく、大都会で汚い安宿と言えば、インド・コルカタにある ホテルパラゴンが著明度と汚さの点で際立っているだろう。 コルカタはかつてはカルカッタと呼ばれ、「世界で最もダーティーな街」との 汚名を与えられるほど、インドの数ある大都市…

インドの水

日本では来客者にお茶を出すのが一般的だが、インドでは水は貴重品であり、 来客者に水を出すのがもてなしとなる。 現代のインドでは特に富裕者層であれば、ペットボトル(大型タンクもある) や浄水器(電気式からフィルター式まで多様)の水を飲むことが多…

インドの新人類より学ぶインドの現代社会

インドの受験戦争が過酷なことは知る人ぞ知るところであるが、インドの超難関 大学を卒業したばかりのタルンがかつて私の部下となった。生まれた時代と場所 さえ違えば、私がタルンの部下になるべきところだが、 そこは人生の不条理で ある。私はタルンと様…

【海外で働く!就活日記】海外就活の際の心得まとめ

豪州の現地企業に就職が決まった私のささやかな経験による海外就活の際の 心得を、以下の通りまとめてみた。欧米などの西洋諸国でも、同じことが 当てはまるに違いない。 【職探しの方法】 多くの国では日系のリクルートエージェントも存在するが、多数の在…

I WANT TO SPEAK ENGLISH  第三外国語への道

笑福天「ところで亀ちゃんはどんな英語教育を受けてきたの?」 亀丸「俺なんか、中高と普通の公立に通っていたんだから一般的な英語教育だよ」 笑福天「中学に入った時、大変じゃなかった?」 亀丸「英語はセンスだと思ってたからさあ、オール3の俺でも英語…

アジャンタ遺跡

インド・アジャンタ遺跡は、デカン高原の北西に位置するワーグラー渓谷に あるが、未完成窟を含めて合計三十ある仏教石窟寺院は、五百五十メートル の長きにわたって横一列に並んでいる。 石窟は、前期窟と呼ばれる紀元前一世紀の上座部仏教期と、後期窟と呼…

タイの熱い夜

長らくパタヤに滞在し、いよいよ翌朝バンコクに戻ることになった日の夕方。 「パタヤ最後の夜にディスコにでも行こうよ」とマナが言った。 「いいよ」パタヤ滞在中、色々と世話になったマナに私はふたつ返事をしたが、 約束の夜9時に宿のフロントに行くと、…

【海外で働く!就活日記】最終面接突破

二次(最終)面接にいくと、会社のレセプションの前で棒のように突っ立って いるアジア人男性の後姿があった。 「ソファーにも座らず、無人のレセプションの前で、受付嬢がやってくるのを 直立不動で待ちわびているとは、きっと彼は日本人に違いない。だとし…