2015-08-01から1ヶ月間の記事一覧

インド本

インドに旅立つ前にインド本を読む。あるいはインド本を読んで インドに興味を持つようになった。それを読む理由は、人それぞれに 違いない。私の場合は、初めにインドに行きたいという願望があり、 インド本を読むことでその願望がさらに膨らみ、最終的にイ…

インドでビジネス(後編)魑魅魍魎の世界

部下のタルンが私の席に駆け込んできた。 「グプタ販促部長が僕と先輩サルタックのことを名指しにして、いつも二人で 同じ仕事をしているとマハジャン常務に苦言を呈したようです」 「どうしてそれを知ったんだい?」 「マハジャン常務がサルを個室に呼び出…

I WANT TO SPEAK ENGLISH ! 和製英語でなにが悪い!

笑福天「今日は日本からの出張者をお出迎えだね」 亀丸「出張者と言うか、玉木社長だよ」 笑福天「もしかしてプーケット島でオカマを買って、ロスの空港で迷子に なった人?」 亀丸「そうだよ」 笑福天「日本人でもスケールの大きい人がいるもんだなあ。グロ…

インドで働く(前編)

インドの会社組織が複雑なことといったらなかった。 どんな職場であれ、仕事がめくるめく細分化され、多層な階層が設けられて いる。今では法的に存在しないはずの(無数の)カーストが未だに会社組織に 根を張っているかのようだ。 私は自分の荷物の運搬も…

インドでビジネス

多くの企業にとって、インドは経済成長が著しいとは言え、依然として 未知の国である。とりわけ新規事業を起こす場合には、マーケットの特性や 動向を一から確認していかなければならない。 私は主要都市を巡回しながら、電気製品のユーザー、流通、競合状況…

インドの分業体制

インドはとにかく人が多い。どこに行っても人、人、人。 そして人が多い分、分業体制が徹底しており、仕事が細分化されている。 その様子はカースト制度を彷彿とさせる。 会社に行っても日本でのように何から何まで自分ひとりでこなす 必要はない。食堂には…

インド中産者階級の人々の暮らし

4代目ドライバーの仕事は正確で無駄がなかった。時間を厳守する上、 道をよく知っていた。もしも道に迷った場合には、すぐに車を止めて人に尋ね、 空き時間があればガソリンを満タンにしておくのが彼のスタイルだった。 運転だけでなく雑多な仕事も請け負っ…

インド市場の攻略!ワイルドさを取り戻せ!

インドに1週間滞在となれば、日本人出張者のうち8割程度が下痢などの 体調不良をきたす。高級ホテルに宿泊し、連日日本食を食べていても、 である。 なぜか?私の分析では、たぶんに精神的なものに起因している。 かつての私もそうだったが、生のインドに…

忘却症と企業コンプライアンスの両立について

自慢ではないが、私は忘れ物をすることが多い。 電車に傘を忘れたり、買ったばかりの本をレジで受け取るのを忘れることは 言うまでもなく、成田空港に向かったもののパスポートを自宅に忘れたり (実際パスポートは、自宅近くのセブンイレブンのコピー機の中…

インドのお抱え運転手「ミスター・スカイダブ」

外人相手のインド人私設ドライバーの月給は、八千ルピー(一万六千円) 程度であるが、低賃金の割りに肉体的に過酷な仕事である。 たとえば、朝八時に顧客を自宅前でピックアップした後、夜八時に彼が会社 から出てくるまで、ずっと会社の目の前で待機してい…

インドのお抱え運転手「ミスター・カルシン」

住環境が整うと同時に、専属の運転手が決まった。 初代のおしゃべり屋さんは、三日間張り切って仕事をしていたが、四日目の 朝以降、待てど暮らせど姿を現すことはなかった。 ロシア人のお姉さん方がいるという夜の店に連れて行くという彼の誘いに私が 応じ…

コルカタ旅情・カーリー寺院

コルカタの夜は、カルカッタと呼ばれていた昔と同じ夜だった。喧騒止まぬ夜。 安宿のベッドに身を横たえ、目を閉じ、耳を澄ましていると、室外のざわめきが ひしひしと身に迫ってくる。上階から聞こえる足音。隣室の扉の ドッタン、バッタン。突然、室内電話…

シドニーでもっとも美しい景色

シドニー暦6年の私であるが、シドニーでもっとも美しい景色は、 マンリーからフェリーに乗ってシドニー中心街にあるサーキュラーキー(波止場) に向かう船内から見る「夜景」であるように思う。 これまで日本から来客がある度、(よほどウェルカムでない人…

インド・エローラ遺跡

アジャンタの前期窟が紀元前1世紀頃、後期窟が紀元5世紀に開かれた から、756年に工事着工されたエローラはその弟分にあたると言える。 アジャンタが仏教遺跡群であるのに対して、完成に1世紀以上も要した エローラにはヒンズー教と仏教とジャイナ教の…