海外で働く!就活日記⑦ 決め打ちで失敗

2014年11月下旬:

就職斡旋会社の情報によると、一次面接をした50代の営業部長と30代の

人事担当の男性ふたりは私のことを気に入ってくれているようだ。

最終面接には先方の上級幹部が出るらしく、そのためには多少時間をかけて社内検討が必要らしいが、一次面接で十分な感触を得ていた私は、他の会社に履歴書を送ることなく、この会社を一本釣りできると踏んだ。 

2014年12月中旬:

斡旋会社に探りの電話を入れたが、その後先方からは連絡がないと言う。

とは言え、数日後から斡旋会社はクリスマス休暇となり、その後、

先方も休みとなり正月明けまで帰って来ない。

「まさか、先方だってほったらかしにしてる訳でもないだろうし、

世の中タイミングってもんがあるから、今更ジタバタしてもしょうがねえ」

私は自分にそう言い聞かせると、正月明けまで様子を見ることにした。

 2015年1月中旬:

「正月休み明け直後にプッシュしても逆効果だ」と考えたため、それから

1週間静観していた。しかし、それでもやはり先方はうんともすんとも

言ってこない。

「コノ野郎、2ヶ月も待たせやがって、いい加減にせーよ」

先方との直接交渉を許されていない私は斡旋会社から先方にプッシュの

メールを入れてもらった。

すると3日後に先方から返事が来た。

「力車さんを採用したいという個人的な意向はあるのですが、

現在現地会社の販売が芳しくないこともあり、依然として上級幹部と整合が

取れておりません。今の状況において、力車さんをこれ以上お引止めする訳にも行かないので、誠に申し訳ありませんが、他社との就職活動を進めて頂きたく、

事情ご賢察の程お願い申し上げます」

 「バカ野郎!だったら最初から求人なんかするなっつーの!それになんなんだよ、小僧ひとりを雇うくらいで、このディシジョンの遅さは!俺の2カ月返してくれ!!!!それになにが整合だ!永遠に社内整合でもしとけ!ボケ!」

今まで楽観視を続けていた私に突如として暗雲が立ち込めた。