料理を繰り返し作る
「上達のためにはひとつのことを繰り返し行う」
この点でも料理は武士道に通じるものがあるのではないだろうか?
ひとつの料理を繰り返し行うことで、味付けのコツを掴んだり、材料の
アレンジを変えてみたり、料理本を見ないで作れるようになったり、
クッキング時間が短縮したり・・・といったことは料理をしている人なら
誰しも経験するところだろう。
それによって自分の味が身につき、レシピを越えたオリジナル作品に生まれ
変わっていくのではなかろうか。
そして言う間でもなく単純かつポピュラーな料理こそ、「繰り返し」行う頻度
も高い訳であるが、私の場合は「お好み焼き」を繰り返し作ることで、
その味を自分のものとしたと言える。
私は「お好み焼き」にうるさいと言われる大阪に十年も住んでいたので、
有名店にも何度も足を運んだことがあり、多少のお好み・味覚が出来上がった
と言えるが、突如として「お好み焼き」の作り方の秘訣を習得したのは
インド勤務時代だった。
ある時、インドの自宅で「お好み焼き」を作っていたところ、お好み焼き粉
が足りないことに気付いた。とは言え、インドでそんなものは手に入らない
ため、手持ちの粉(100ml)だけを使い、1人分のネギ焼きとキャベツ焼き
を作ったのだった。
普段より粉が少ないため、ボールの中の見た目はネギやキャベツの存在感
ばかりで、一見る野菜焼きになるまいか?と思ったくらい。
ところがどっこい、これが出来上がってみると、出色の出来栄え。粉を少量に
するだけで、こんなにも甘く、ジューシーで、柔らかくなることに感激した。
ネギはとろみが引き立ち、キャベツはサクサク感と甘味が引き立つ。
(以下、2人分のレシピ)
- ネギ焼き=みじん切りのネギたっぷり+粉1カップ程度+水1カップ
=ネギねばねば状態にする
+豚肉やイカ、かつお節など好みで加える。
*たれ=醤油
2. キャベツ焼き=きゃべつ1/4程度+卵+粉1カップ程度+水1カップ
+豚肉やイカ、かつお節など好みで加える。
(最後に、お好み焼きの上からソースをかけてもよい)
*たれ=マヨネーズとケッチャプ半々程度をまぜたスペシャルソースが
お勧め。
以下の写真はぱっとしないものの、味はおいしく、かつヘルシーなこと請け合い。