I WANT TO SPEAK ENGLISH  第三外国語への道

笑福天「ところで亀ちゃんはどんな英語教育を受けてきたの?」

亀丸「俺なんか、中高と普通の公立に通っていたんだから一般的な英語教育だよ」

笑福天「中学に入った時、大変じゃなかった?」

亀丸「英語はセンスだと思ってたからさあ、オール3の俺でも英語だけは結構

いけると思っていたのが勘違いの始まりだったなあ」

笑福天「英単語なんてどうやって頭に入れたの?」

亀丸「すべてカタカナ読みで、当て字をかましたなあ。月曜日から順番に、

MONDAY(問題)、TUESDAY(チューする日)、WEDNESSDAY

(暗記断念)、THURSDAY(伝染病サーズ)、FRIDAY(フライの日)、

SATURDAY(サッチャー元首相)、SUNDAY(駿台予備校)。

水曜日なんかWEDNESDAYと書くのに、なんでウェンズデーと発音するのか

さっぱり分かんねえよなあ」

笑福天「般若心経を暗記するのと同じくらい大変なんだね。外人の先生に教わった

ことはないの?」

亀丸「そう言えば、高校の時にカナダ人で日本語がまったくできないという男の

先生がいてさあ、日本語で話し掛けても知らぬ存ぜぬなんだよ。ところが、ある日

『ジャスティン先生、緊急のお電話が入っていますので、至急職員室まで戻って

下さい』という放送が鳴った瞬間、実家で不幸でもあったのかと思って、

鬼の形相で教室を飛び出して行ったよ」

笑福天「どんな電話だったのだろう?」

亀丸「そば屋のオヤジからの電話で、雪のため昼飯の出前が30分遅れるって

話だって」

笑福天「外人さんだから腹空かせたら大問題だって訳だね。ところで、亀ちゃんは

読み書き話し聞きのうち、どれが苦手なの?」

亀丸「そりゃあ、話しと聞きだけど、究極的には聞きかもしれないなあ。知ってる

単語でも聞き取れないことがあるのに、知らない単語を連発されたらどうしようも

ないわな。でも話しも難しいなあ。俺なんか自慢じゃないけど、未だに

THURSDAYが外人に通じないんだから」

笑福天「なんでだろうー」

亀丸「何度言っても外人にはSATURDAYって聞こえるらしいんだ。

色んな言い方で言ってもだよ。オペラ歌手みたいに甲高い声上げたり、お経を

唱えるみたいにトーンを下げて、スアーズデー、ザーズデー、ズアッーズデーって

言ってもダメだね。もう面倒くさいから木曜日には約束を入れないことにしたよ」

笑福天「発音の勉強をしてこなかったの?」

亀丸「発音は受験に出てこなかったから、完全無視だったなあ。予備校でも

カタカナ読みでいいって言われてたし」

笑福天「スペイン語だったら、アルファベットのカタカナ読みでいいんだけどね。

それではクイズです。スペイン語で加賀まり子の意味は?」

亀丸「オカマのうんこ!」

笑福天「正解。では、イタリア語で磯野カツオは?」

亀丸「私はチンポです」

笑福天「お見事!」

亀丸「インドネシアにある避暑地の名前は?」

笑福天「キンタマーニ高原」

亀丸「そこにある有名レストランの名前は?」

笑福天「キンタマーニ・レストラン」

亀丸「地元でしか味わえない玉金料理を出してくれるのかなあ?」

笑福天「出すわけないでしょ」

亀丸「インドネシア語って楽しそうだなあ。日本人にとって、インドネシア語は

韓国語と並んで学び易い語学らしいもんな」

笑福天「スワヒリ語の方がお勧めだけどなあ」

亀丸「ケニアの?」

笑福天「そう。単語がどんどん頭に入るんだから。ぼくに単語のクイズをしてみて

よ」

亀丸「こんちには!」

笑福天「ジャンボ!」

亀丸「おしり」

笑福天「マタコ」

亀丸「耳くそ」

笑福天「ブーガ」

亀丸「唐辛子」

笑福天「ピリピリ」

亀丸「急いで!!」

笑福天「チャプチャプ!!」

亀丸「ゆっくり」

笑福天「ポレポレ」

亀丸「こんなに楽しく語学を勉強したの初めてだよ。すぐに日常会話くらいできる

ようになりそうじゃん。ちなみに、熱くなった女のアソコはなんて言うの?」

笑福天「クマモト」

亀丸「嘘だろ?じゃあ、男の一物は?」

笑福天「ナゴヤ」

亀丸「凄すぎ!」

笑福天「君のお母さんの名前はなんだっけ?」

亀丸「熊本股子」

笑福天「ケニアじゃ、その名前は言わない方が無難だな・・・」

亀丸「ところで俺たちなんの話をしてたんだっけ?そうだ、思い出した。

THURSDAYの発音についてだった」

笑福天「THURSDAYっていう発音はさあ・・・まずこうして口を大きく横に

開けてから、舌を上顎に乗せて、それから喉の奥から一気に空気を出すように・・・」

亀丸「俺さあ、外人の前で絶対口開けたくないんだよな」

笑福天「なんで?」

亀丸「八重歯が見えちゃうだろ?」

笑福天「痛っ!そう言えば、君、ドラキュラだったな」

亀丸「外人から見たら八重歯ってみっともないらしいな」

笑福天「ドラキュラ侯爵みたいで縁起が悪いのかもしれないね。この際、矯正し

ちゃったら?」

亀丸「そうだよな。外人と記念写真を撮る時、俺だけいつも唇噛んだままだもん

なあ。俺もいつか連中みたいに、白い歯を思いっきり出して、ビッグスマイル作り

てえなあ。とは言え、それだけのために100万円も出して、2年も掛けちゃう

の?・・・その頃になったら、帰国してるかも知れないし止めとくか?」

笑福天「日本って国はユニークだよな。国内では八重歯が許されちゃうんでしょ?

かわいい八重歯で羨ましいな!なんて言われちゃう女の子だっているくらいなんだから・・・」