【海外で働く!就活日記】就職斡旋詐欺にご用心
オーストラリアの主力産業は、石炭や鉄鉱石などの天然資源の輸出であり、
その業界はすこぶる羽振りがよいことで知られている。
私のオーストラリア人の知人の同窓生はブリスベンにある天然資源会社に
勤めていたが、幹部クラスということもあり会社のクレジットカードを携行
し、どこの馬の骨とも分からぬ私にさえ河辺のホテルで最高級のステーキと
ワインを振舞ってくれた。まあ言ってみれば、バブルだった日本と同じ活況
を呈しているのだろう。
さて、オーストラリアのネットで、就職斡旋サイトを検索すると、
「Mining Job 平均年収1000万円!今すぐ登録を!」というサイトが
ポップアップされる。
私はすぐに登録手続きを始めたが、名前や住所や希望職種などをインプット
した後、突然画面が切り替わり、登録費用$220と出てきた。
私はこのサイトはペテンなのか?それとも登録者の本気度を試しているのか?
判断が付きかねたが、試しに$220を払って登録してみた。
(この時、たったの$220をケチったばかりに、1000万円をお釈迦にし
てしまう愚を犯すべきでないという心理が働いたのは事実である)
その結果、以下のメールでのやり取りが先方と始まった。英語の文面を読む
限り、相手は比較的若い陽気な兄ちゃんである。
①天然資源業界の一般情報(職種や想定給与)などが書かれた100枚近いPDF
のレポートが送られてくる
②その後、どんな仕事をしたいか聞かれる。
③その後、履歴書を先方に送ると、何度か手直しが要求される。
④その際、推薦人(Reference)の名前を入れることをくどいほど要求される。
⑤その後、なにか資格を得るべきだと勧めてくる。
⑥私が「オタクは就職を斡旋してくれるつもりがあるのか?」と聞くと、
まずは自国の犯罪証明を取得することをお勧めすると言う。
⑦さらに食い下がると、indeed.comという誰でも知ってる就職斡旋サイトを
紹介してくる始末。
①~⑦まで2ヶ月程度かかったが、とどのつまり、ペテン氏であった!
どこの国にも人間の欲望や業に巧みに付け入り、お銭を掠め取る汚い輩はいる
ものである。
前回ご紹介したサウジアラビアで年収1000万円の夢が潰えた今、豪州内の
鉱山地帯でビール片手にその夢を達成しようとしたものの、オイシイ商売には
やはり裏があるものだ。
蛇足であるが、「素人さん歓迎!資格の要らない女性マッサージ師募集」と
いうのも怪しいと見て間違いないだろう。