海外で働く!就活日記⑥ 日系企業と一次面接

翌週、東京に本社のある一部上場企業との一次面接となった。

東京(本社)とシドニー(自宅)間のスカイプ面接。

先方は、50代の営業部長と30代の人事担当の男性ふたり。

 

過去の職歴、退職した理由、入社動機、どんな貢献ができるか?などひとしきり聞かれたが、「我が社の業界の競合相手について知っていることを教えて下さい」と聞かれた時には、「分かりません」と答えるしかなく、こんなところに2年も会社生活から離れている影響を見る思いだった。

 

「業界に対する基礎知識!」

これは、今後、面接を行う際には気を付けねばならぬ!ある程度知っているだけで、誠意が伝わりかなりのポイントアップになるだろう。

 

結局一次面接は滞りなく終わった。それは、先方からの以下のようなリアクションで明らかだった。

「シドニーの子会社採用でなく、日本本社採用シドニー勤務でも問題ないですか?」

「給与面に関しては、あなたの条件にそぐえない場合、別途ご相談させてもらいます」

「最終面接をして頂く場合、当方の幹部にこの2年間なにをしていたか上手く納得させることをお勧めします」

しかも面接が終わった瞬間、私のスカイプアドレスを「登録しました」というメッセージがPC上に現れたのだった。先方は最終面接のために、意図せず、「登録」ボタンを押したのだろう。

 

「相手は営業部長だったんだし、こりゃあ、もう決まりだな。先頭打者ホームランじゃ、かえってなんにも経験できずに終わっちまうなあ・・・楽勝、楽勝!」

私は冷蔵庫からビールを取り出して、再び昼間から飲み始めた。